TGX StainFreeゲルプレキャストゲルに関する質問集

質問 ID: 4013

[StainFree ゲル] UV励起光源をもつイメージャーで撮影しましたが、全くバンドが検出されませんでした。

回答

次のような「ゲルの取り扱い」、「試薬消耗品」、「撮影条件」に関する要因が考えられます。
該当するものがないか、それぞれご確認ください。

<ゲルの取扱関連>
・ゲルをカセットに入れたままUV照射(アクティベーション)や撮影まで行うと、プラスチック製のカセットによってトリハロ化合物の反応や蛍光検出が妨げられてしまいます。
また、ゲルをラップフィルム等ではさんでも、同様のトラブルの可能性があります。

・泳動後のゲルをUVアクティベーションする前に、超純水などでゲルを洗浄すると、トリハロ化合物がゲルから抜けてしまい、StainFreeによる検出ができなくなります。

・ゲルの状態でUVアクティベーションを実施しておかないと、メンブレン上でのStainFree検出はできません。メンブレンに転写する前に、ゲルをカセットから出してUVアクティベーションによるバンドの可視化を必ず実施してください。

<試薬消耗品関連>
・プレシジョンPlusデュアルスタンダードのように、UV励起により強い蛍光を発してしまう着色済み分子量スタンダードを泳動すると、そのシグナルが強すぎるため、StainFreeによるサンプルレーンの蛍光が検出されないことがあります。
(手動で露光時間を長くすると、サンプルレーンのバンドも検出できることがあります)

・一般的なPVDFメンブレンは自家蛍光が強いため、バンド検出のS/N比が低くなります。低蛍光PVDFメンブレンなど、UV検出における自家蛍光の小さいメンブレンを使用してください。


<撮影条件関連>
・他社のイメージャーやUVトランスイルミネーターを使用されている場合には、励起波長や検出波長が異なるために検出感度が低くなる可能性があります。バイオ・ラッドのイメージャーでの撮影をお試しください。

・露光時間を自動的に強いシグナルにあわせて撮影する設定だと、UV励起による先端色素(ブロムフェノールブルー)が強い蛍光を発するので、この強度にあわせた露光時間となっている可能性があります。手動で露光時間を設定して、サンプルのバンドの検出に適した露光時間で撮影を行ってください。

関連項目