横スジは1次元目(等電点電気泳動)で充分に分離されていない時に起こります。
原因として次の点が考えられます。
1) 等電点電気泳動の間、タンパク質の可溶化が維持できていない
・サンプルは10,000×g以上で遠心して不溶性のタンパク質を除去してください。
・また、等電点電気泳動が進むにつれてタンパク質はチャージがなくなり可溶化が維持できなくなり等電点沈殿を起こす可能性があります。可溶化能の高いサンプルバッファーを使用してください。
2) タンパク質量が多い
タンパク質量を定量して最適量をアプライしてください。
3) 2次元電気泳動を阻害する物質が混入している
プロテアーゼ、多糖、脂質、フェノール化合物などの物質は2次元電気泳動を阻害します。
それぞれに物質に合わせた方法で除去を行ってください。
4) 核酸がタンパク質に結合している
サンプルの調製時に核酸の除去・分解の処理を行ってください。
5) フォーカシングの条件が不足している
フォーカシングの時間を延ばしてください。