Bio-Plex アッセイ 全般に関する質問集

質問 ID: 4713

[Bio-Plexアッセイ] サイトカインアッセイをはじめとして、多くのBio-Plexアッセイキットでは、血清/血漿の測定で、4倍希釈したものを使用することになっています。なぜ4倍希釈なのでしょうか?サンプル中のサイトカイン濃度が低いため、これを2倍希釈や原液でしようしても構わないでしょうか?

回答

Bio-Plexに限らず、ELISAを含めた全てのイムノアッセイでは、サンプル中に含まれる成分の影響を受けます。これをMatrix Effectといい、古くから知られている現象です。

血清や血漿には、イムノアッセイ(抗原と抗体の反応)を阻害するような成分を含み、それにより、正確な濃度が得られないことがあります。
実際、サンプルの希釈系列を作成して測定すると、原液や2倍希釈よりも、4倍希釈の方がシグナルが高く、その結果、濃度として高い数値が得られます。

つまりサンプルを希釈するのは阻害成分の濃度を下げるためです。阻害成分の影響を受けなくなるまで希釈すると、それ以降は、希釈倍率に応じたシグナルが得らるようになります。

希釈倍率を4倍としているのは、Matrix Effectを抑えつつも、それ以上に希釈することでサンプル中のサイトカインが検出できなくならない倍率として設定したものです。

経験的にも、原液や2倍希釈、4倍希釈で測定すると、ほぼどの場合でも4倍希釈がもっとも高いMFIを示します。もし原液の血清サンプルを測定する場合には、目詰まりなどしないように注意して下さい。

なお、Standardを溶解・調製するためのStandard Diluentは、血清サンプルをSample Diluentで4倍希釈したものと同等な成分となるようになっています。つまり、Standard Diluentの組成も1/4が血清で、3/4がSample Dilunetです。

ReagentKit2以降の構成品である Sample Diluent HBやStandard Diluent HBには、さらにブロッキング成分が添加されています。