トランスブロットSDセルに関する質問集

質問 ID: 706

[トランスブロットSDセル] ブロッティング中にゲルが焦げてしまいます。

回答

次の原因が考えられます。

1)転写時間が長すぎる。
トランスブロットSDセルはバッファー量が制限されているため、長時間の転写をすることはできません。
転写推奨時間は最長でも1時間程度を目安としてください。

2)電気条件が高すぎる。
トランスブロットSDセルは電極間距離が非常に短いため、高電場がかかります。
そのため、電気条件が高いとゲルが焦げたり、発熱により機械的なダメージを受けやすくなります。
電圧は25V以上にならないようにリミットをかけてブロッティングを行ってください。
推奨条件は15V定電圧ですが、定電流で設定する場合は電流値は5.5mA/cm2(ミニゲル)、3mA/cm2(ラージゲル)を目安にしてください。

3)バッファーの組成が間違っている。
再度バッファーを作り直す、もしくは組成を確認してください。

4)バッファーで使用しているメタノールの純度が悪い。
純度の悪いメタノールには不純物として多くのイオン性物質が混入しています。
純度の高いメタノールに交換してください。

5)電極板に塩が付着してる。
塩などが付着していると、不均一な温度分布により焦げる可能性もあります。
ブロッティングが終わったら、軽く精製水を電極板にかけ、拭き取ってください。