フローサイトメーターの構造
(Structure of flow cytometer)

[日本語版のみ]

ここでは、第1章への導入として、フローサイトメーターを構成する5つのシステムについて概説します。詳細は第1章を参照してください。

フローサイトメーターは大きく分けるとサンプルが流れる水系(流路系+分取系)と主に光学系からなる測定系があります。それぞれをさらに分割すると流路系(Fluidics System)、光学系(Optical System)、検出系(Detection System)、電子処理系(Electric Processing System)、分取系(Sorting System)の5つに分けられます。

流路系ではサンプル中の粒子を整列して流します。光学系は励起光源としてレーザーが照射されます。またサンプルからの散乱光や蛍光は検出系の光学フィルターを通り光電子増倍管(PMT: Photomultiplier tube)により検出されます。
検出されたシグナルは、電子処理系によりデジタルデータに変換され、コンピューター上で解析します。また、セルソーターではどのようなシグナルを持つ細胞が分取されるべきか、その条件設定もコンピューター上で行います。そして条件に合う細胞を含む液滴が分取系によって荷電され、回収容器に分取されます。

セルアナライザーでは分取は行わないため、流路系、光学系、検出系、電子処理系の4つを備えています。セルソーターはそれに分取系を加えた計5つの要素を備えています。

次章では上記の5つについてさらに詳しく説明しています。