トラブルシューティング(Troubleshooting)

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何らかの問題が発生した場合には、以下に記載する対処方法を参考に問題を特定し、解決してください。本書に記載の方法で解決できなければ、バイオ・ラッドの試薬をご使用の方は、弊社テクニカルサービス部門までご相談ください。

問題 対処方法
染色できない
  1. 抗体がメーカーの指示どおりに適切に保存されていたことを確認してください。
  2. ご使用の抗体が有効期限切れでないことを確認してください。
  3. 適切な一次または二次抗体を使用していることを確認してください。
  4. 抗体が蛍光色素で標識されていることを確認してください。標識されない場合は、適切な蛍光色素標識二次抗体が用いられていることを確認してください。
  5. 二次抗体の活性が低下していないことを確認してください。他の一次抗体に対しては、正常に反応しましたか?
  6. その一次抗体を特異的に認識する二次抗体が用いられていることを確認してください。
  7. 7. 使用している蛍光色素がフィコエリスリンまたはアロフィコシアニンの場合、製品が凍結保存されていなかったことを確認してください。
  8. それは測定したい細胞表面に存在する標的抗原ですか?抗原発現に関する文献を確認し、ポジティブコントロールとして抗原発現がわかっているサンプルを並行して使用してください。
  9. 抗体はサンプル中の細胞種の抗原を認識していますか?使用する細胞種に対する交差反応性を確認してください。すべての抗体があらゆる種類の細胞と反応を示すわけではありません。
  10. 蛍光色素の励起に正しいレーザーが使用され、蛍光の解析に正しいチャネルが使用されていることを確認してください。
PE標識抗体では染色されないが、FITC標識抗体では良好な結果が得られる。
  1. PE標識抗体が使用前に凍結されていた可能性があります。その場合は新たに抗体を購入し、ご利用ください。
  2. パラホルムアルデヒド(PFA)の劣化が考えられます。PFAの分解によりメタノールが放出されると染色に影響します。PFAは使用ごとに用時調製してください。固定処理なしで細胞をすぐに解析することができます。
非特異的な染色
  1. 原因として自家蛍光が考えられます。解決策:現在の設定で細胞のみを入れた試験管(抗体なし)を用いて自家蛍光レベルを測定します。
  2. ある種の細胞は低親和性Fc受容体CD16/CD32を発現しており、Fc領域を介して抗体全体に結合します。マウス細胞では、Mouse SeroBlock FcR(カタログ番号BUF041A/B)を用いて抗体を希釈します。
  3. 二次抗体が原因となる場合があります。目的の組織との交差反応性がない二次抗体を選択します。
  4. 洗浄ステップが十分であることを確認してください。
  5. 使用する抗体を滴定してみて(濃度を下げてゆき)至適濃度を求めます。抗体濃度を下げると非特異的染色が低減する可能性があります。
十分な染色性が得られない
  1. 抗体の過剰希釈が原因となることがあります。使用前に抗体の力価を測定し、適正濃度の抗体が使用されていることを確認してください。
  2. 直接染色法を用いていて染色が弱い場合は、抗体濃度が高すぎる場合に染色性が減弱することがある「プロゾーン現象」が原因と思われます。滴定し、抗体の至適濃度を綿密に検討してください。
  3. 細胞数が過剰であることが原因となる場合があります。推奨される細胞密度に調整してください。
  4. ターゲット抗原の発現量が少ないことが原因ではないでしょうか。関連文献にて期待される発現レベルを確認してください。
  5. 抗原の発現レベルが低い場合は、より明るい蛍光色素で標識された抗体を選択してください。
  6. 目的の細胞種に対して特異的な抗体ではなく、交差反応性を示す抗体を使用すると、染色性が低下する場合があります。
  7. 一次または二次抗体との最適な反応時間および温度条件を検討してください。
異常な散乱光プロファイルが示される
  1. できるだけ新鮮な細胞を使用します。死細胞や細胞片(debris)の存在を示すプロファイルとなっていないか確認してください。
  2. 細胞の活性化方法が細胞の散乱性に影響を及ぼしている可能性があります。
  3. 溶血剤を用いる場合は用時調製され、組成が適切であることを確認してください。
予想とは異なる染色結果が得られる
  1. 試薬によっては特定の抗原に影響を及ぼすものがあり、場合によっては見直しが必要です。たとえば、EDTAは一部の血小板マーカーに影響を与えることがあります。
  2. 溶血剤が特定の抗原に影響を及ぼす場合があります。抗原検出を妨害しない方法を選択してください。
  3. 抗原のなかには細胞内で発現するものもあり、したがって細胞透過処理が必要となる場合があります。メーカーのデータシートで適切な透過処理試薬を確認の上、ご使用ください。