このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

2009年リアルタイムPCRの文献投稿に際して、実験に関する最低限の情報を掲載するような提言(MIQE: The Minimum Information for Publication of Quantitative Real-Time PCR Experiments, Clinical Chemistry 2009)が行われました(1)。以前当コーナーでもMIQEガイドラインについてご紹介しました(2)が、実際にMIQEガイドラインで重要なポイントとされているステップについて従わなかった場合にはどうなるのでしょうか?

今回紹介する技術資料では、実サンプルを使用して、MIQEガイドラインに従わなかった場合には、間違った結果が導かれてしまうことを証明しています。MCM(minichromosome maintenance)7遺伝子をターゲットとして、正常と腫瘍組織での発現定量の比較を行う際に、RNAサンプルの品質チェック、プライマーのバリデーション、リファレンス遺伝子のバリデーションの各ステップので問題を取り上げています。
下記のグラフは、RNAサンプルで低品質の場合と問題ない品質の場合での発現量を比較した例ですが、品質が良い(Good Quality)サンプルで比較したときには発現量に明らかに差が見られるのに対して、低品質(Poor Quality)では発現量に差がないという間違った結果が示されています。

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