このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

研究対象の遺伝子あるいは遺伝子産物が、細胞あるいは生体内において、どのような生理的機能を担っているか、また変異体によりどのような影響を受けるかといった解析において、遺伝子導入は研究の成否に大きく影響する重要な第一ステップです。

遺伝子導入には、リポフェクション法、エレクトロポレーション法、ウィルス感染法など様々な方法があります。この中で、導入目的の遺伝子を微粒子に付着させ、ヘリウムガス圧を用いて直接物理的に導入対象に打ち込むパーティグルデリバリー法は、細胞壁を持つ植物あるいは植物細胞、脳のスライス培養などに遺伝子導入する方法として有効であり、汎用されています。

パーティクルデリバリー法による遺伝子導入で、思うように遺伝子導入ができない場合、どのようなファクターの条件検討を行うことで遺伝子導入の最適化が図れるかは、気になるところです。

そこで今回は、PDS-1000/Heシステムを用いたパーティクルデリバリー法による (1)酵母およびカリフラワーでの遺伝子導入の最適化 (2)フェレット、ラット脳のスライス培養、及びPC12細胞を用いた分散培養での遺伝子導入に関する2つの弊社技術資料をご紹介します。

また合わせて (3)PDS-1000/Heシステムを用いた様々なサンプルへの遺伝子導入に関する文献をご紹介した弊社技術資料をご紹介しますので、是非ご参考にしてください。

Schematic representation of the PDS-1000/He System
Low-power view of a P14 slice of ferret visual cortex