このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

レトロウイルスおよびレトロウイルス様粒子は、臨床研究のための遺伝子導入用のベクターとして使用されています。エンベロープを持つウイルスやウイルス様粒子の精製は、様々な手法が検討されていますが、製造レベルでは実用的ではないもの(ゲルろ過クロマトグラフィーや超遠心法など)やcGMP/CMCを準拠することが困難なもの(ヘパリンアフィニティークロマトグラフィーなど)なども含まれます。
ヒトでの使用を目的とした生物製剤に関しては、回収するだけでなく、培地成分や宿主細胞タンパク質(HCP), DNAなどの製造工程で含まれる成分を除去する必要があります。
この資料では、レトロウイルス様粒子の精製において、担体の選択から精製条件の検討、スケールアップまでのケーススタディーを紹介します。

この資料では、レトロウイルス様粒子の精製に陰イオン交換クロマトグラフィーを選択し、精製の条件検討や評価を行っています。
初めに、NGCクロマトグラフィーシステムにて各陰イオン交換担体で精製を行い、CFX96を用いてRT-qPCRでのウイルスの定量を行った結果、Nuvia Qが最も回収率の高い担体であることが分かりました。

陰イオン交換担体のスクリーニング結果

さらに、バッファーのpHや塩濃度などの検討、エンドヌクレアーゼの前処理などを行い、ウイルスの定量と活性を測定して評価を行いました。

エンドヌクレアーゼ処理サンプルのクロマトグラム

cGMPに対応できる工程でスケールアップを行い、ヌクレアーゼ処理サンプル240Lの精製を1ステップ、4時間で完了することができました。サンプルの1L当たりの精製作業量は99%削減し(3Lから250Lへ)、臨床試験用に求められる純度と品質を得ることも確認されました。

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