このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)の臨床サンプルは、疾患特異的タンパク質の発現や遺伝子変異から疾患の病因または予後の研究に有益な知見が得られます。しかし、FFPEサンプルの保管環境によっては、抽出したRNAを用いた遺伝子発現解析において、次のような問題が起こりえます。例えば、抽出したRNAは化学修飾や断片化を受け、品質の低下が起こります。さらに、サンプルにはヘパリンやホルマリンが含まれることがあり、それらは逆転写反応を阻害するため、cDNAライブラリーの調製は容易ではありません。
今回は、これらの課題を解決する熱安定性・阻害物質耐性を有するcDNA合成キット(Reliance Select cDNA Synthesis Kit)を紹介します。

このキットで採用した逆転写酵素は従来の逆転写酵素に比べてFFPEサンプルからの抽出RNAサンプルに含まれる阻害物質や品質の低下したRNAに対して影響を受けにくく、微量の全RNAでも検出することが可能です。また、このキメラ逆転写酵素は従来の逆転写酵素に比べ熱安定性も高いため、二次構造を有するRNAやGC含有量の高い領域の転写阻害を低減します。

Reliance Select cDNA Synthesis Kitには、Oligo(dT)20、ランダムプライマーも付属していますので、cDNAライブラリー構築にもおすすめです。

阻害物質によるcDNA合成量の変化
分解されたRNAによるリファレンス遺伝子のcDNA合成量変化
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