このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

バイオ・ラッドにはミックスモード担体として、ハイドロキシアパタイトを焼結したCHT(セラミックハイドロキシアパタイト)がありますが、CHTにも種類があり、どれを使用したらよいか選択に困ることがあります。
この資料では、ターゲットのタンパク質の特徴により、どのCHT担体を選択するかの指標や、どのようなバッファーで条件検討を行ったらよいかなど、条件検討の参考になる情報をまとめています。

下図のようにすべてのタンパク質で、pH 6.5-7.5の範囲で5 mM以上のリン酸バッファーを含む平衡化バッファーを使用することが推奨されています。
溶出バッファーにはリン酸バッファー自体の濃度を上げたものや5 mM以上のリン酸バッファーをベースにNaClを加えたものを使用するのが一般的ですが、 ターゲットタンパク質が塩基性タンパク質か酸性タンパク質かによって、CHT担体への結合様式が異なるため、溶出バッファーの検討項目も変わります。

CHTセラミックハイドロキシアパタイトを用いて精製工程を作成する一般的なガイドライン

下図は、ターゲットタンパク質の分子量や酸性/塩基性タンパク質かによってCHT担体の選択の指標となるガイドラインです。
400 kDaを超える高分子のタンパク質やアデノウイルスなどを精製する場合は、CHT TypeⅡを初めに選択することがおすすめしています。400 kDaより低分子の酸性タンパク質の場合はCHT Type Iを、400 kDaより低分子の塩基性タンパク質の場合はType IとType IIの中間のような性質を持つCHT XTがおすすめです。

CHTセラミックハイドロキシアパタイト担体選択ガイドライン

これらのCHT担体は、プレパックカラムとして低圧用のEconoFitカラム(1 ml)もあるため、条件検討を簡単に始めることができます。

本製品は研究用試薬です。臨床目的には使用できません。

今回の記事の関連情報
CHT担体の選択やバッファー条件の検討項目に関する技術資料(Bulletin 7404)
Mixed-Mode Chromatography: Ceramic Apatite Media Flier
EconoFitカラムのラインアップ(Bulletin 7422)
EconoFit Chromatography Columns Product Flier
CHT XT担体を紹介する技術資料(Bulletin 7080)
CHT™ Ceramic Hydroxyapatite XT Media Product Information Sheet
製品紹介サイト
マルチモードクロマトグラフィー担体の製品紹介
ミックスモード担体の製品紹介
EconoFit 低圧クロマトグラフィーカラムの製品紹介
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