アンフォライトに関する質問集

質問 ID: 538

[バイオライト] pH勾配の固定化されているIPGストリップを使用する場合に、なぜ膨潤溶液もしくはサンプル溶液中にもバイオライトを加える必要があるのですか?

回答

バイオライトは等電点電気泳動中に、等電点沈殿を防ぎ、溶解性を高める目的で添加されます。

等電点(pI)によりタンパク質を分離する場合、タンパク質自身のpIと同じpHに移動すると電荷を持たない状態になります。それによりタンパク質は自身のpIにおいて沈殿(等電点沈殿)を起こしやすくなります。
バイオライトが加えられることでタンパク質の溶解度があがり、等電点沈殿をある程度防ぐことが可能になります。とくに塩基性側のタンパク質において重要になります。そのため本来のpHグラジェントを作成する目的とは異なります。

膨潤溶液もしくはサンプル溶液中のバイオライト濃度は、0.2 - 0.6% 程度で用いられます。