以下のことが原因として考えられます。
1) プロテアーゼにより、タンパク質が分解されている。
サンプル溶液にプロテアーゼインヒビターを加え、短時間で操作を行ってください。また、サンプルは氷上で扱ってください。
もしくは、サンプル溶液にチオ尿素と尿素を加え、プロテアーゼを変成させてください。
2) 平衡化が不十分である。
平衡化の時間を延ばすか、平衡化バッファーに使用するSDSの量を増やしたり還元剤の量を増やしたりするか、還元力の強い還元剤を使用してください。
3) 高分子のタンパク質がIPGストリップに取り込まれていない。
IPGストリップのゲルのポアサイズでは定量的に取り込むことのできる分子量は100kDa以下とされ、これを超える高分子タンパク質は基本的には難しいとされています。
In-Gel Rehydrationの場合にはActiveモードで膨潤を行う、もしくは膨潤後にサンプルアプライを行うことで改善されることがあります。