ブロッティング 全般に関する質問集

質問 ID: 678

[全般] タンク式(トランスブロット、ミニトランスブロット)とセミドライ式(トランスブロットSD)の相違点は何ですか?

回答

●タンク式
平衡化したゲル、メンブレン、フィルターペーパーをセットしたゲルホルダーカセットをバッファータンクにセットしてブロッティングを行います。一般に幅広い分子量範囲で効率的な定量性あるブロッティングを行うことができます。
<利点>
・より均一な転写が行える
・分子量の適用範囲が広い(10-300kDa)
・長時間(Overnight など)のブロッティングにも対応可能

<欠点>
・バッファーのクーリングを必要とする
・転写に必要なバッファー量が多い

●セミドライ式
平衡化したゲル、メンブレン、フィルターペーパーを電極板の間に重ねてセットしてブロッティングを行います。最小限のバッファーでブロッティングができる経済的な装置です。
<利点>
・高電場で効率的なブロッティングを短時間に実施可能(ミニゲルの場合15-30分)
・転写に必要なバッファー量が少ない

<欠点>
・適用可能な分子量範囲が狭い(15-120kDa)
・高電圧(25V以上)や長時間(1時間以上)のブロッティングには対応できない

関連項目