このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

 バイオ・ラッドグループの旧AbDは世界有数の抗体製造メーカーとして知られており、ユニークな抗体製品を有しています。今回は旧AbD製品からF4/80抗体(クローンCI:A3-1)をピックアップしました。

F4/80は、マウスの成熟マクロファージの主要なマーカーとして、大変よく知られている膜タンパク質です。F4/80抗原に対するモノクローナル抗体を産生するクローンCI:A3-1はオックスフォード大学のSiamon Gordon研究室で開発されました(Gordon and Austyn,1981)。このクローンは、他のF4/80抗体とは異なり、クッパー細胞やランゲルハンス細胞、腹腔マクロファージ、赤脾髄マクロファージの染色に加え、中枢神経系のミクログリアも検出します。このことからクローンCI:A3-1は他のF4/80抗体とは異なるエピトープを認識しているものと考えられます。

このF4/80抗体(クローンCI:A3-1)は、すでに900報以上の論文で使用実績を有しており世界中の研究者に選ばれているユニークな抗体です。バイオ・ラッドでは精製抗体や培養上清をはじめ、様々な蛍光色素で標識したラインアップをご用意しており、フローサイトメトリーや免疫染色などの用途にご活用いただけます。

今回紹介する技術資料は、クローンCI:A3-1が産生する抗F4/80抗体の特性をはじめとして、この抗体を用いた研究で明らかとなったF4/80マーカーに関するミニレビューです。F4/80の遺伝子/タンパク質の構造から、機能、発現に関して記述しています。

F4/80染色像

肝臓組織の染色像(#MCA497)
茶色の部分が染色されたマクロファージ