リアルタイムPCR全般に関する質問集

質問 ID: 1213

[リアルタイムPCR] SYBR Green系のプライマー設計はどのようにすればよいですか?

回答

プライマーセットの設計だけではなく、そのプライマーセットによって増幅されるPCRプロダクトのことも考慮に入れて、プライマーを設計する必要があります。

PCRプロダクトは以下の項目に注意してください。

1)PCRプロダクトが75-200bpとなるようにする
通常は、アンプリコンの長さが短くなればなるほど、増幅効率が高くなります。プライマーダイマーと目的PCRプロダクトを容易に判別するには、最低75bpは必要です。

2)二次構造を避ける
アンプリコンがアニーリング温度で二次構造を形成するかどうかを予測します。Mfoldなどのプログラムを利用すると便利です(http://www.bioinfo.rpi.edu/applications/mfold/)。

3)4塩基以上の単独塩基の反復を避ける

4)GC含量を50-60%に維持する


プライマーの設計は以下の項目に注意して行ってください。

1)GC含量を50-60%にする

2)Tm値は50℃-60℃にする

3)二次構造を回避する
必要な場合は目的配列が二次構造の外側となるように、プライマーの位置を調節する

4)3塩基以上のGまたはCの反復を避ける

5)プライマーの末端はGおよびCにする

6)正方向プライマーおよび逆方向プライマーの配列をチェックし、3’末端付近に相補的塩基配列がないことを確認してください。(これにより、プライマーダイマー形成を防ぐことができます。)

7)ターゲット配列の二次構造の外側に、プライマーがアニーリングするようにして下さい。

8)次のような配列解析のサイトを用いて特異性を調べてください。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/


またバイオ・ラッドでは発現解析用にプレデザインしたプライマーアッセイをご用意しています。ヒト、マウス、ラット用はバリデーション済みですので、安心してご使用いただけます。合わせてご参照ください。
http://www.bio-rad.com/primepcr