通常のSDS-PAGEに使用するゲルは塩基性であるのに対して、CriterionXTゲルは中性バッファーを使用しています。
着色済みスタンダードのタンパク質に結合している色素によっては、中性のバッファー条件下で色素自身が持つ電荷が変わることがあります。
この電荷の違いが電気泳動した時の移動度に影響してバンドの位置が変わります。
プレシジョンPlusブルースタンダードはCriterionXTゲルで使用してもバンドの位置はずれないため使用することができます。
しかし、プレシジョンPlusデュアルスタンダードの赤いバンドやプレシジョンPlusカレイドスコープスタンダードの青色以外のバンドは、CriteionXTゲルで泳動するとバンドの位置がずれるため使用できません。
一方、Native由来のスタンダードでは、プレステインドSDS-PAGEスタンダードとカレイドスコープスタンダードは、中性のバッファー系(Bis-Tris)で電気泳動した時の移動度からバンドの分子量を計算して、添付のキャリブレーションシートに掲載しているため使用できます。
その他のスタンダードでは、キャリブレーションを行っていないため、分子量スタンダードとして使用することができません。