このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。
細胞内のシグナル伝達には、タンパク質のリン酸化が関与しています。ヒトゲノムの解析によれば、タンパク質リン酸化酵素(Protein kinase)は518個も存在し、それらの218もの変異が疾患に関与しているとされています。そのため、特定の疾患に関して、どのシグナル伝達系が関与しているかを理解することは、より効果的で安全な分子標的治療薬の開発や、その恩恵を受けうる患者の特定を可能にします。実際、Protein kinaseは、薬剤開発のターゲットとしてますます重要視されています
多くの場合、タンパク質のリン酸化の解析には免疫ウェスタンブロットが使用されていますが、Bio-Plex Pro Cell signaling assayを用いることで、1ウェルのサンプルからのマルチプレックス解析と、96-wellフォーマットプレートでのハイスループット化を可能とします。
今回ご紹介する資料では、Bio-Plex Pro Cell signaling assayに関して、その特異性や感度等についての基礎データをご案内しています。また、HepG2細胞に対する、各種サイトカインによる刺激の効果、また、その刺激への低分子キナーゼ阻害剤(5Z-7-oxozeaenol, BMS-345541, Rapamycin)の影響について、12項目のPhosphoprotein Assayと12項目のTotal Target Assayでの測定結果をご紹介しています。