このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。
培養細胞を用いた実験を行う際には、実験に適したコンディションであるかを正しく評価する必要があります。細胞の生存率、増殖アッセイには様々な手法がありますが、今回ご紹介します記事ではアッセイの原理に応じて特長をまとめております。目的に応じた実験手法の選択にお役立てください。
どの方法でアッセイするにせよ、細胞のタイプによる反応性の違いがあるので、適切なコントロールと一緒にアッセイすることが重要です。
膜非透過性の核酸蛍光染色試薬またはタンパク質蛍光染色試薬を用いて、蛍光顕微鏡、フローサイトメーター等で検出します。生細胞の細胞膜は透過性が低いので、蛍光強度の違いから死細胞と生細胞を判別し生存率を評価できます。
製品例:
<核酸蛍光染色> <タンパク質蛍光染色>生細胞内で活性をもつエステラーゼによって分解されると、蛍光を発するようになる膜透過性の蛍光色素を利用します。細胞内に蛍光が保持されるので、細胞分裂に伴う蛍光の減少をトレースすることで、何世代目の分裂細胞か、または増殖速度を決定したりすることができます。
製品例:
生細胞のもつ酸化還元(REDOX)反応の代謝活性を利用して、吸光度または蛍光を測定することにより細胞の生存率、増殖率を求めることができます。蛍光または吸光マイクロプレートリーダーを利用できます。
製品例:
得られた測定結果をウェブサイト上のツールに入力するだけで細胞生存性(viability)を算出できます。
DNA複製の際、細胞にチミジンの類似物質BrdU(Bromodeoxyuridine) を取り込ませ、新たに合成されたDNAを抗BrdU抗体により検出することで、細胞分裂の状態を免疫染色で観察することができます。
製品例:
抗BrdU抗体(MCA2483)を用いた免疫組織化学による検出例
膜電位依存性蛍光色素を利用することで、ミトコンドリア膜電位状態をフローサイトメトリーや蛍光顕微鏡で分析・観察できます。
製品例:
本ページで紹介した製品で、alamarBlue®、および各種抗体についてはバイオ・ラッド抗体検索サイトで確認できます。