このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

ゲノム編集技術とは、部位特異的ヌクレアーゼを用いて標的遺伝子に自在に改変を導入できる技術です。CRISPR/Cas-9等を用いたゲノム編集ツールの開発と発展により、これまでの手法では非常に難しかったり、不可能でさえあった研究が出来るようになってきました。

この技術を用いることで、標的遺伝子のノックアウトをはじめとして、遺伝子活性化の抑制による遺伝子機能の研究、欠陥遺伝子の修正、または新しい機能の導入やゲノム遺伝子座の可視化などが可能となり、ライフサイエンス研究においては必要不可欠な技術となってきています。 また、医学・創薬においては病態解明だけでなく、 創薬スクリーニングや新しい遺伝子治療法の開発につながる非常に有用な技術として期待されています。

今回ご紹介する技術資料では、 CRISPR/Cas-9によりICAM-1(intercellular adhesion molecule-1)遺伝子のゲノム編集を行った後、セルソーティングによりトランスフォーム細胞の濃縮と細胞分離を行うことで、 効率よくゲノム編集細胞株を樹立しています。編集した細胞について、ウェスタンブロッティングおよび免疫組織染色によりICAM-1タンパク質の発現がないことを確認し、さらにその細胞を用いたダウンストリーム実験の事例をご紹介しています。

今回の記事の関連情報

今回ご紹介した記事の全文はこちらからご覧いただけます。

Bulletin_6947:CRISPR Gene Editing Workflow Brochure
Bulletin 6947 日本語版 CRISPR ゲノム編集ワークフロー
ターゲティングゲノム編集(日本語版PDF)
Speed Time to Results by Incorporating Flow Cytometry into the CRISPR/Cas-9 Gene Editing Workflow
Incorporating Flow Cytometry into the CRISPR/Cas-9 Gene Editing Workflow Speeds Time to Results

関連情報と関連バックナンバー

トランスフェクション
CRISPR関連のゲノム編集においてエレクトロポーレーションを使用している論文リスト:
Electroporation of Nucleic Acids and Proteins for CRISPR-Related Gene Editing
ゲノム編集の様々な手法 ~ megaTALsからCRISPRまで、そして次は、、、?
導入が難しい細胞でもTransFectinなら最適化で導入効率アップ
セルソーティング
Reliable Single-Cell Sorting with Bio-Rad's S3e™ Cell Sorter
Isolation of Stably Transfected Fluorescent Cells with the S3e™ Cell Sorter
セルソーティング と デジタルPCR のコラボレーション!
Discriminating Copy Number Variation from Heterogeneous Samples Using the S3 Cell Sorter and the QX200 Droplet Digital PCR System
デジタルPCRによるゲノム編集の確認
ドロップレットデジタルPCRを使用したゲノムへの変異導入数の超高感度定量
Ultra-Sensitive Quantification of Genome Editing Events Using Droplet Digital™ PCR
編集の確認とダウンストリーム解析
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qPCR用アッセイで面倒なバリデーションを代行しています - PrimePCR™
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