このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。
定量的なウェスタンブロッティングでは、ターゲットタンパク質を検出するだけではなく、適切なローティングコントロール(Loading Control)を用いたチェックも必要だとされています。
もし、ローティングコントロールなしで実験を進めてしまうと、各ウェルで正確に等量のサンプルがアプライされているか、ゲルからメンブレンへの転写がムラなく均一にできたか、といったことを実験的に担保できないため、説得力のないデータとなってしまいます。ウェスタンブロッティングで良く用いられるローディングコントロールには、次のようなものが挙げられます。
関連情報 |
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Stain-Free ゲルを用いた総タンパク質染色 |
Stain-Free ゲルを用いた実験方法(PDFファイル, Bulletin 6390) General V3 Westen WorkFlow™ Blotting Protocol |
総タンパク染色を行っている論文リスト(PDFファイル, Bulletin 6351) Selected Publications List: Total Protein Normalization in Western Blotting Using Stain-Free Technology |
バックナンバー: 様々な用途に使用できるStain-Freeのテクノロジー ~ウェスタンブロッティングにおける総タンパク質補正~ |
関連情報 |
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ハウスキーピングタンパク質(Loading Controls)の情報サイト
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ハウスキーピングタンパク質の発現の安定性を確認する予備実験の方法(PDFファイル, Bulletin 6366) Validating the Exression Consistency of a Housekeeping Protein |
抗体希釈倍率の予備実験の方法(PDFファイル, Bulletin 6359) Avoiding Housekeeping Protein Detection Saturation |
アプライタンパク量の予備実験の方法(PDFファイル, Bulletin 6362) Determining the Appropriate Sample Load of Western Blots |
ハウスキーピングタンパク質を使う場合の注意点を論じている論文リスト(PDFファイル, Bulletin 6350) Research Papers on the Pitfalls of Using HKP as Loading Controls in Western Blots |
バックナンバー: 蛍光ウェスタンブロッティングをより身近に - 新しい蛍光色素がもたらす革新 - |
Sample type | Loading contol (クリックすると抗体サイト(日本)が開きます) |
分子量 (kDa)* |
詳細情報 (UKサイトが開きます) |
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細胞/細胞質 Whole cell/cytoplasmic |
α-actin | 43 | α-actin抗体 |
α-tubulin | 55 | α-tubulin抗体 | |
β-actin | 43 | β-actin抗体 | |
β-tubulin | 55 | β-Tubulin抗体 | |
Cyclophilin A | 18 | Cyclophilin A 抗体 | |
GAPDH | 37 | GAPDH抗体 | |
Vinculin | 116 | Vinculin抗体 | |
ミトコンドリア Mitochondrial |
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HSP60 | 60 | HSP60抗体 | |
VDAC1/porin | 31 | VDAC1/porin抗体 | |
核 Nuclear |
Histone H1/ H3 | Histone H1抗体 / Histone H3抗体 |
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Lamin B1 | 66 | Lamin B1抗体 | |
PCNA | 29 | PCNA抗体 | |
TATA binding protein(TBP) | 38 | TATA binding protein(TBP)抗体 | |
血清 Serum |
Transferrin | 77 | Transferrin抗体 |
*The exact molecular weight might vary from species to species |
いずれの方法でも、ローディングコントロールのシグナルから、ターゲットタンパク質のシグナルを補正することにより、より正確なウェスタンブロッティングを行うことができます。バイオ・ラッドのイメージャーに付属する Image Lab ソフトウェアを用いれば、どちらの方法でもシグナル強度の補正まで実施することができます。