このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

ハウスキーピングタンパク質(HKP)は、サンプル間で発現量が一定であると考えられているため、ウェスタンブロッティングにおいてローディングコントロールとして用いられます。
しかし、細胞死や細胞分化などにより、HKPの発現レベルが変化することが知られているため、いくつか種類のあるHKPから選択する時に、発現レベルが一定であることを確認、評価することが推奨されます。 本技術資料では、予備実験としてHKPの評価方法のプロトコールをご紹介しています。

評価方法の概要は以下の通りです。
ウェスタンブロッティングで比較したい検体(例:グループA) ごとに 、タンパク質抽出などの調製を独立して行ったサンプルをそれぞれ3つ以上 (例:サンプル A1, A2, A3) 用意します。
アプライ量の異なるゲルを2種類作成し、1枚のゲルはCBB染色による総タンパク質量の確認、もう1枚のゲルはウェスタンブロッティングにてHKPの検出により、シグナル強度が安定していることを確認します。

評価の結果、タンパク質の発現レベルが一定でない場合は、ローディングコントロールとして使用できません。
他のHKPに変更したり、総タンパク質補正の導入したりなど、再検討が必要です。

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