このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。
免疫系は、自己免疫応答を避け、病原体に感染した細胞や癌細胞のみを的確に攻撃するため、自己と非自己を区別する高度な仕組みを進化させてきました。このうち、過剰な免疫応答を抑制する仕組みのひとつとして、エフェクターT細胞の活性が抑制されるT細胞疲弊があります。腫瘍環境は本質的に免疫抑制的であり、T細胞への刺激が不十分になり、T細胞の疲弊が起こる可能性が高まります。疲弊したT細胞は、PD-1、CTLA4などの阻害性の受容体を高レベルで発現しています。これらの免疫チェックポイント分子をモノクローナル抗体でブロックし、T細胞を再活性化する手法は、近年様々ながんの治療において試みられています。
今回ご紹介する資料では、ZE5 セルアナライザー用にマルチパラメーター フローサイトメトリーパネルをデザインしています。これを用いて in vitro免疫療法モデルにおける多数のT細胞活性マーカー、および現在研究されている免疫療法のターゲット分子を測定した結果が報告されています。
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