このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

大腸がんなどの腫瘍では、EGFRをターゲットとした治療で問題となるKRAS変異を検出することが必要となりますが、5%以下の変異存在比では既存の手法では検出が難しい場合があります。Droplet Digital PCR(ddPCR)は既存の手法よりも低頻度の変異存在比のKRAS変異遺伝子を検出することも可能です。

ddPCR KRAS Screening Multiplex KitはKRAS変異7種類(G12D, G12V, G13D, G12A, G12C, G12R, G12S)をターゲットとした蛍光プローブが含まれいて、7種類の変異を同時に検出(注意: 7種類それぞれを区別した定量ではありません)することができます。このキットを使用して感度を確認した実験例では、KRAS変異存在比約0.2%まで検出することができました(下図)。このキットを利用可能なQX200ドロップレットデジタルPCRシステムは96ウェル測定のハイスループットシステムなので、このようなレア変異のスクリーニングに適しています。

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横軸はG12D変異存在比の希釈系列で、縦軸は実際に測定を行った変異存在比を示しています。