このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。
ミックスモードクロマトグラフィー担体は、複数の分離モードを持ち、これまでの担体とは異なる条件(中性領域かつ高塩濃度など)で吸着・溶出が行えるため、バイオ医薬品の精製などに用いられています。
バイオ・ラッドでは、これまでにもCHT(セラミックハイドロキシアパタイト)やNuvia cPrime(疎水・陽イオン交換)などのラインアップがありましたが、新しく疎水・陰イオン交換担体のNuvia aPrime 4Aが加わりました。
Nuvia aPrime 4Aはリガンドに正電荷と疎水性の官能基を持ち、陰イオン交換クロマトグラフィーと疎水クロマトグラフィーの性質をもつ担体です。pHと塩の条件を変えて結合、溶出を行うため、塩やpHに敏感で凝集や分解を起こしやすいようなタンパク質の精製にも有効です。
この技術資料では、酸性および塩基性の抗体をサンプルとした精製条件の検討を行っています。
ミニバイオスピンカラムにNuvia aPrime 4Aを0.1 ml充填したものを使用して、実験計画法(DOE: design of experiment)に基づいたバッファーの検討を行い、1 mlカラムにて精製を行って評価をしています。
Fig.2は、酸性のモノクローナル抗体 mAb S(pI ~6.9)をNuvia aPrimeで精製した例です。
Fig.5は、Nuvia aPrimeにて、塩基性のモノクローナル抗体 mAb X(pI ~8.45)をフロースルーにて精製した例です。
技術資料では、他社の担体とも比較していますが、Nuvia aPrime 4Aは良好な結果が得られており、ラボスケールからプロセススケールまで新しい精製のアプローチでご活用いただけます。
Nuvia aPrime 4A担体を使用した抗体の精製についての技術資料(Bulletin 7193) Purification of Antibodies with Nuvia aPrime 4A Hydrophobic Anion Exchange Resin |
Nuvia aPrime 4A 担体の特性について技術資料(Bulletin 7142) Nuvia aPrime 4A Hydrophobic Anion Exchange Resin |
マルチモードクロマトグラフィー担体の製品紹介 |
ミックスモード担体の製品紹介 |
Nuvia aPrime 4A Media |
バイオ・ラッド テックコール
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