このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。
ヒストン修飾や DNA - 転写因子の相互作用による転写制御をターゲットとしたエピジェネティクス研究において、クロマチン免疫沈降 (ChIP: Chromatin Immunoprecipitation) は重要な解析手法の一つとなっています。バイオ・ラッドの SureBeads 免疫沈降用磁気ビーズは共免疫沈降やプルダウンのようなタンパク質-タンパク質複合体の解析だけではなく、ChIP でも使用することができます。今回ご紹介します資料(Bulletin 7110) では、メチル化されたヒストンH3タンパク質(転写活性化因子)とプロモーター配列の相互作用を、SureBeads を用いた ChIP とリアルタイムPCR によって解析した一例です。
その結果、転写が活性化していない HBBプロモーターについてはネガティブコントロールと増幅曲線に有意な差はなく、H3K4Me3 との相互作用は認められませんでしたが、活性化している GAPDH プロモーターについては、H3K4Me3 と相互作用していたことを示す有意なシグナル増幅が認められました。このように、SureBeads 磁気ビーズを用いた免疫沈降は、エピジェネティクス研究にも応用することができます。
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