このコーナーでは、定期的にバイオ・ラッドの新製品や技術情報のトピックをご紹介します。

 ChemiDoc Touch イメージングシステムは、電気泳動ゲルからウェスタンブロッティングの化学発光まで、幅広いアプリケーションに対応した画像撮影システムです。これまでの撮影装置と比べて、感度および解像度が飛躍的に向上し、優れた操作性でハイクオリテイーな画像データを得ることができます。今回ご紹介しますBioRadiationsのサイトでは、ChemiDoc Touch を使用した3名のお客様からの声を、実際のデータ例とともにまとめております。 (以下の説明では2例のみ示します)

広いダイナミックレンジを生かした定量的な解析

カリフォルニア大学のDiaz-Floresさんは、アポトーシスに関連するBcl-2ファミリータンパク質の発現レベルの変化を、複数の細胞間で同時に比較する必要がありました。ChemiDoc Touchなら興味あるバンドの検出に適した露光時間をすみやかに決定でき、濃いバンドから薄いバンドまで幅広いダイナミックレンジで定量的に評価することができました。

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高い解像度を生かした近接したマイナーバンドの判別

カリフォルニア大学のShao博士は、炎症性腸疾患におけるRIPK1 (receptor-interacting protein kinase 1) のユビキチン化による影響をウェスタンブロッティングで解析しました。X線フィルムに露光する方法では、露光時間の調整が難しく、すぐにシグナルが飽和してしまうため、ユビキチン化されたバンドは判別できませんでした。それに対して、ChemiDoc Touchを使用した場合は、RIPK1バンドのすぐ高分子量側に近接するマイナーなバンドとして(青枠で示すバンド)、1~3個のユビキチン(約9kDa/個)が結合したバンドも判別することができました。

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